
東京で一番好きなパーティーはカトーマサカー」「幡ヶ谷のForestlimitに行ったことある?僕にとっては最高の場所なんだ。水曜日のパーティに行けよ』『加藤、NOVO加藤、K/A/T/O MASSACRE』。こんなことを聞くようになったのは、上京したての頃だ。東京のアンダーグラウンド・シーンがどのように機能しているのか、簡単に言えば、良いパーティーや最も面白いコンサートがどこにあるのか、まだ理解しようとしていた頃だった。
加藤」という名前が固有名詞であることも知りませんでした。K/A/T/O “と書いてあるのを見て、秘密の扉を開けるための組み合わせ、パスワードのように思えたんです。それが書かれたフライヤーには、このパーティーのエディションが200以上あると書かれていた。そのデザインは、催眠術のようであり、読みにくい。これらのことが、さらに謎を深めていった。また、パーティーの名称が「虐殺」である。この「加藤諦三」というのは、いったい何なのだろう。

インスタグラムで、チラシを公開しているアカウントを発見しました。その写真のほとんどが古着で、15歳の頃(2000年代前半)に通っていたクラブで、好きだった先輩が着ていた服を思い出させるものでした。水曜日は仕事場から走ってでも。他に方法はなかった。
地元のフォレストリミットを薦められる理由も、何となくわかってきた。湿った地下室で、壁にはパーティーのポスターやステッカーがたくさん貼ってあり、サウンドシステムで内部が振動しているような場所には、東京では行ったことがなかったんです。パーティーのラインナップがあまりにも多様で、息つく暇もなくジャンルからジャンルへと飛び回るような、人々が経験する衝撃が理解できました。アーティストが自分の足元で演奏し、観客は自分と数人しかいないのですから。Twitchですべてを生中継するために、あらゆる形のカメラとスクリーンがあなたを取り囲んでいました。待てよ、誰も入り口でパスワードの「Kato」を聞いてこなかったぞ!

加藤さん」、つまり「加藤さん」という手がかりを見つけたのです。加藤は人だった。しかも、ただの人ではなく、パーティーのオーガナイザーであり、古着屋「ノボ!」のオーナーでもある。伝説の人だ』と言われた。僕は加藤さんという人物について、何の手がかりも持っていなかった。ただ、音楽を見つける目がすごいということと、その謎のオーラに魅了されただけだった。ある日のパーティーの席で、「今、加藤さんが来たらしいよ」とささやいた。Noaさんですよね?いつもパーティーしてるよね!』って。目の前には加藤本人がいて、インスタグラムで見ていたことで私のことを認識していたようです。本人は気づいていないのですが、その瞬間、私は心の中で泣き出してしまいました。
ちょうどその頃、チョラレイを始めることになったので、翌日、勇気を出してインタビューをお願いしたんです。加藤さんは普段自分のことを話さないし、写真を撮るのも全然好きじゃないから、受けてくれるかどうか分からなかったけど…OKしてくれたんです!

Chorareii: 加藤さんって、すごくミステリアスな人なんですね。その謎を破りたくはないのですが、同時にとても興味があります。加藤さんは何者なのでしょうか?
Kato: 私は不思議ですか?それに驚いてます !
(;; ´ ༎ ຶ ٹ ༎ ຶ `) オッケー 続きましょう! あなたのパーティ、K/A/T/O MASSACREは300以上のエディションがありますね。MASSACREの隠し味、エッセンスは何でしょうか?
パーティのコンセプトはMASSACREです。アートや広告やファッションの世界には嘘や誤魔化しがたくさん存在してると思っていました、そういったものを文字通りMASSACREする気持ちだったので、スタートした時は今よりももっとアンダーグラウンドなスタンスだったと思います。
あと、当時全然お客さんが来なかったので、人が居ない会場ってなんかMASSACREの後って感じで良いなと思って。カトーとパーティやったらMASSACRE後みたいな会場になるよ?それでも来る少数精鋭で全部ひっくり返してやろうぜー!みたいなニュアンスです。

パーティとしてのMASSACREの始まりはいかがでしたか?
確か2014年の初めにスタートしました。
ちょうどフォレストリミットのレギュラーパーティ「M.O.T.U.」が終わるので新しいパーティ主催者を探してるとオーナーのナパーム片岡から話を聞きました。このM.O.T.U.の主宰者DJ NozakiさんのDJに魅了されて私はFORESTLIMITに初めて来たのです。
当時の私は、クラブパーティで古着が売れる事に気付いて、もっとそういう場を作りたかったので、チャレンジしてみたいとナパーム片岡に伝えました。
以前は他のイベントも開催されていたのですか?MASSACRE以外にも誰かとクルーを組んでオーガナイズしていますか?
美容師であり強烈なレコードマニアのTatsuhiko Sakamotoさんが、10年以上前に私の古着屋に遊びに来てくれたことが全てのキッカケだと思います。
それからしばらくして、彼と一緒にbonoboで何度かパーティを企画しました。MASSACREを始める前の話で2011〜2013年くらいだったと思います。そのパーティで古着がよく売れたんです。
私はクルーが居ないから、孤独だから、分け隔てなく色んな弱い人とフラットに協力できると思っています。だから私が何かを組織することは今後もまず無いでしょう、組織はいつか権力を生みます。私が最も嫌うものです。

このような新進気鋭の音楽プロジェクトは、どのようにしていつも見つけることができるのでしょうか?どこで探しているのですか?
これまでに協力してくれた出演者がプレイする時はサポートするために可能な限りパーティに遊びに行きます。音楽を聴き、高揚していると、いつも大胆なブッキングのアイデアが急に湧いたりします。それをすぐにスマホのメモに残しておきます、高揚で夢中になってるので書き残しておかないと必ず忘れます笑。
それと同時に、私はSNSをいつも注意深く観察しており、その両方の作業を続けています。
あと、私の事を信頼してくれてるアーティストやプロモーターが紹介してくれる事も多いです。私はそれを、他では実現できないようなフレッシュなラインナップで期待に応えるように全力を尽くします。
今みんなが聴きたい音楽や流行はその時その時であるものですが、私はそういったトレンド以外のものにも平等に価値があり、その魅力をいかに伝えるかに特に興味があります。そういう関心が私のパーティラインナップには反映されていると思います。

音楽、アート、ファッションなど、さまざまなコレクティブがMASSACREを共催してきました。どのように選んでいるのですか?
様々なパーティに通う中で、パーティでよく会う人は信頼できる人達です。なぜならその人達は自分のことばかり考えてるのではなく、仲間との連帯やアーティストへの感謝を態度で示す人達だからです。そのような人達に誘われれば考える必要はありません、最善を尽くして実行するだけです!(このインタビューのように)
だから選択してるわけではないです、自然にそうなります。
逆に、あまり信頼できないと感じる物事に対しては、どんなに知名度があり商業的に良い話でも引き受けない場合がほとんどです。

MASSACREでは、ストリーミングは欠かせない存在です。ライブ音楽の未来は(も)インターネットにあると思いますか?
ストリーミングは1つの大きな可能性です。実際に、遠く離れた視聴者と連帯できていると感じる時にとても可能性を感じます。
フォロワーの絶対数が少ないニッチなジャンルの音楽でも、世界中で繋がればもっとやれる事も増えると思いますので、この先コロナ問題が終わったとしても配信を有効的に活用する方法を模索し続けていくべきだと思います。
MASSACREの大きなバージョン、例えばレイブやフェスティバルを企画しようと思ったことはありますか?
物事を巨大にしようとすると、より小さな可能性や新しい才能を見落としたりフォローできなくなると思います。また、無意識に醜い商業主義に陥ったりする危険もあるでしょう。私はこのパーティを大きくする事よりも、もっと小さな新しい可能性に協力して共生できる社会を目指す道を選びます。大きなイベントは他のプロモーターがやってくれるはずなので私がやる必要はないと思います。

その他、定期的に市内のイベントに出かけていますか?
私は毎週おそらく10以上のローカルパーティに行ってると思います。これまでサポートしてくれたアーティストに対して、私もサポートし返す、私が皆の為に出来ることはこれだけなので心掛けています。
信頼を得て、安心してプレイする時アーティストは最も輝くはずだし、私はそれを引き出すのが役目だと思いますので、私はアーティストを常にサポートする気持ちがある事を態度で示すことは非常に重要だと考えています。
古着ファッションが趣味なんですね。音楽とファッション、どちらが強いですか?また、他にどんなものが好きですか?
ファッションの方が強いです!中古ファッションに私はもう20年以上取り憑かれています。これはもう一生のライフワークだと思います。
他は、美味しいフードとビールを飲んでる時、とても幸せを感じます笑

MASSACREはいつもForestlimitで開催されています。パーティーの始まりについてお話いただきましたが、この間、MASSACREとこの会場との関係はどのようなものだったのでしょうか?
MASSACREは実際に、一般的な会場から敬遠されそうな過激な組み合わせのブッキングもたくさんします。時には音響面などで技術的にとても複雑になる時もあります。
それらを、私の意図を読み取って、最大限魅力的な音響技術で情熱的に応えてくれるのはFORESTLIMITのナパーム片岡が必要不可欠だと思ってます。
配信についても、互いが発展的な考えの下で、彼が技術的にシステムを構築してくれた事がとても大きいです。彼のようにクオリティと実験性の両側面を大切にする事はMASSACREにとって非常に重要なことです。
また、音楽雑誌AVYSSとの関係も良好のようですね。そうなんですか?
もちろんです!主宰するCVNさんは長年協力してくれたアーティストであり、色々な生の現場で彼と会ってきました。AVYSSの扱う音楽は常にフレッシュで尊敬していますが、それよりも重要なのは彼の姿勢が信頼できるからです。
私は広告やメディアに非常に懐疑的ですが、信頼できる姿勢を見せてくれる人は全く別で、何でも協力したいと思っています。AVYSSはそういう存在の1つです。

パーティーのフライヤーやビデオのデザインはいつもすごいのですが、誰がデザインしたのかわかりません。
FORESTLIMITの立ち上げメンバーでもある「浮舌大輔」さんが、毎年の初めにその一年のチラシをいくつかのバージョンを用意してくれます!毎年素晴らしいので、いつも大晦日にどんなデザインが届くかワクワクしています笑
彼は色々なクライアントの仕事をやっていて、どれも面白いのでぜひ調べてみて下さい!

MASSACREの今後の展開について教えてください。例えば500パーティーで打ち止めとか、版数制限を設けていますか?
何も考えてません笑
他に何かプロジェクトがあれば、教えてください。
逆にこれを読んで興味を持ってくれた海外のアーティストと配信プロジェクトとか出来たら面白そうだなーとか思いました!
アイデアがある人は Twitter:@novo_vintage に連絡下さい!
K/A/T/O MASSACREのストリーミングをTwitchで見る (@novo_kato)
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m(_ _)m
編集後記:日本語が不自由なため、 もし間違 いを見つけたり、文章を改善したい場合は、 hello@chorareii.com までご連絡ください。